宇陀市と米国の生徒たちの交流を目的にホームステイ活動を続ける市民グループ「国際交流を進める会」が発足から30年を迎えた。会長を務めるのは同市榛原天満台西の玉井美由紀さんで、「今後も息の長い活動を」と願っている。【米クリーブランドを訪れた宇陀市の中高生ら(2017年撮影、提供写真)】

 1990年、米国人のエイミー・マーロイさんが榛原中学校(同市榛原福地)の英語指導助手となったのを機に、母校であるオハイオ州クリーブランドのホーケンスクールに生徒がホームステイし、交流を始めた。更に、当時の保護者らが中心となって会が発足し、派遣だけでなく米国側生徒のホストファミリーとして受け入れも担った。

 現在、同会には22人が所属し、例年10月ごろから翌3月の本番に向けて準備を始めるといい、玉井会長も子どものホームステイをきっかけに入会したそうだ。会の運営は会費の他、市や宇陀ライオンズクラブからの補助金で賄っており、生徒の渡米費約15万円は個人負担だ。

 派遣と受け入れは1年ごとで、市内の中高生10人前後を2人以上の大人が引率して10日間ほど滞在し、次の年は来日した生徒を渡米した生徒の家族が同じく10日間ほど自宅に招く。昨年まで計31回の交流で、米国へは214人、米国からは240人が訪れた。

 渡米前はほとんどの生徒が英会話に不安を持っているが、ホームステイ先の家族とテレビゲームで遊んだり、料理の手伝いをしたりするうちに仲良くなり、自然に会話ができるようになっているという。

 英国の高校生とも2年に1回交流しているという玉井会長は「この活動を長く続けていきたいので、興味を持った方はぜひ声を掛けて」と話した。

2020年1月25日付 764号 5面から

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