「聖火リレーがやって来ないなら、自分たちが村じゅうを走り、地元を元気に」―。そんな思いから始まった「絆リレー」が、5月10日(日)に山添村で開かれる。同村特産のキハダ材を使ったオリジナルトーチが村内各地を巡る予定で、有志が組織した実行委員会では、ランナーやボランティアスタッフを広く募っている他、クラウドファンディングや寄付による資金提供も受け付けている。【キハダのトーチを手にイベントをPRする野村さん(右)と実行委員の奥谷博文さん=山添村大西で】

 昨夏発表された、東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーのコースに、同村は含まれていなかった。同村大西で診療所を営む野村信介さん(62)が発起人となり、「それなら、自分たちで村中を駆け回って絆を強くするスポーツイベントをしよう」とフェイスブックで呼び掛けたところ、多くの賛同者が集まったという。

 昨年9月に開かれた実行委の最初の会合には村内外から20人以上が集まり、その場で「誰でも参加でき、村おこしにつなげるイベント」にすること、住民らがよりどころとしている各地区の神社を参詣することが主旨として盛り込まれた。

コンサートや講演会も

 当日は、ふるさとセンター(同村大西)で、バイオリニストのリュウ・ウェイさんによるコンサート、元マラソン選手の中山竹通さんとパラアスリートの近藤寛子さんによる講演会があり、地元有志が流しそうめん、かき氷などのブースを設ける予定。これらの催しは有料で、会場で販売するチケットを購入すれば参加できる。

 野村さんは「このイベントを通して、村の農村文化を知ってほしい。山添村全体を、仲良く活気のある村にしたい。ぜひ参加して」と呼び掛けた。

 絆リレーの詳細は「やんばいのぉ山添村」のウェブサイト(https://yamazoe-love.com/)に随時掲載。問い合わせフォームもある。

2020年2月22日付 766号 6面から

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