名張市は2月25日、281・1億円の2020年度一般会計当初予算案を発表した。高齢化の進行で社会保障費が膨らむなか、小中学校に太陽光発電設備を設置する事業費などを盛り込み、予算規模は前年度比4・2%(約11・4億円)増で過去最大となった。3月3日開会の市議会定例会に提出する。

 歳入では、市税や国からの地方交付税など使い道が特定されない一般財源の比率が67%で、過去25年間で2番目に低い割合になった。最も多い36・2%を占める市税は0・5%減の約101・7億円で、そのうち個人市民税が0・3%減の約38・5億円、税率改正の影響などで法人市民税が3・7%減の約7・7億円でいずれもマイナスを見込む。地方交付税は12%増の49・1億円で17・5%を占めた。

 歳出で最も多い25・6%を占め、社会保障など福祉に必要な扶助費が2%増の72・1億円。次いで19%を占める人件費は会計年度任用職員制度の導入などで11・8%増の53・4億円となった。9・3%の投資的経費は26・1億円で、13・5%増えた。

 貯金にあたる財政調整基金は約1億円を積み立て、20年度末の残高で約2・2億円を見込み、人口7万8381人(20年1月末現在)に対し一人当たり2859円。一方、借金にあたる市債残高は約348・3億円で、一人当たり44万4401円となった。

 予算規模が膨らんだ要因について、亀井利克市長は国や県の交付金など特定財源を活用したためとし、「『元気創造』『若者定住』『生涯現役』の重点戦略の実現に向け、地域共生社会を進化発展させる予算編成。真に必要な事業を厳選した」と強調した。

 主な事業は次の通り。

▼防災や環境対策を目的に小中学校13校にソーラーパネルなどを設置する事業費7億6355万円

▼国体リハーサル大会開催のための事業費8118万円

▼国体に向け市民野球場の外野フェンスなどを改修する費用5962万円

▼石油火災などに対処する化学消防ポンプ車を更新する費用6405万円

▼高齢者の介護予防のため専門職を派遣する体制を整える事業費1859万円

▼観光振興のため赤目四十八滝渓谷に竹あかりのライトアップを設置するなどの事業費800万円