名張市の観光ボランティアガイド「おきつも」は2月17日、国史跡・夏見廃寺(同市夏見)の解説DVDを市に寄贈した。制作には地元高校生が協力し、跡地に隣接する展示館で活用する予定。【映像を紹介する(左から)藤原さん、坪内さん、松生君=名張市役所で】

 夏見廃寺は7世紀末から8世紀前半に天武天皇の娘、大来皇女が建立し、10世紀末頃に焼失したとされる。跡地には建物の礎石が残り、展示館で発掘調査の出土品などを紹介している。

 DVDは、発案者でガイドを務める同市つつじが丘北6の藤原宏さん(75)が市教委の発掘調査報告書などをまとめ、名張青峰高3年で電子計算機研究部の松生拓磨君(18)が寺中心部分の金堂をCG(コンピューター・グラフィックス)で立体的に再現するなど映像化。同学年で放送部の坪内愛美さん(18)がナレーションと映像編集を担当した。

 3年ほど前に藤原さんが大阪府柏原市にある鳥坂寺跡の解説映像を見たのがきっかけで、名張西高情報科(当時)に協力を依頼。名張青峰高に統合後、CG技術を学んでいた松生君が中心となり修正を重ねながら作り上げた。

 寄贈式で藤原さんは「地元の歴史を学ぶ子どもたちに見てもらいたい。状態の良い史跡なので、多くの人に訪れてほしい」と話した。松生君は「現存しない建物を形にするのが難しかった。屋根は曲線が多く、表現に苦労した」、坪内さんは「難しい言葉を理解して読むのが大変だったが、いい経験になった」と振り返った。

 亀井利克市長は「夏見廃寺はもっと発信しなければならない。有効に活用していきたい」と感謝を述べた。