伊賀市島ヶ原の観菩提寺正月堂で営まれる修正会を前に2月9日、小雪が舞う中、千本ぎねを手にした住民らが独特な「エットー」の掛け声に合わせ、奉納する餅を元気よくついた。【千本ぎねで餅を高々と掲げる元頭村の講員たち=伊賀市島ヶ原で】

 修正会に参加する「講」と呼ばれる住民組織7つのうち、4軒で構成する元頭村講だけが千本ぎねと木臼で餅をつく伝統を守っているという。

 この日、今年の講の代表「頭屋」を務める会社員、稲増靖宏さん(62)方では講員ら十数人が約40キロのもち米を6回に分け、湯気を上げる餅をきねの先端でこねたり高々と突き上げたりしながらついた。

 稲増さんは「役目をしっかり果たしたい。40年以上参加してきたが、行事を続けていくため、若い人たちにも受け継いでいきたい」と心境を語った。稲増さんの親類で津市から参加した永岡典輝さん(34)は「子どもの頃に見に来たが、準備から手伝うのは初めて。歴史ある行事に参加でき、良い経験になった」と話していた。

 修正会は、ついた餅などを本堂に持ち込む「練り込み」が11日、僧侶がたいまつを振りかざす密教の結願法要「おこない」が12日にある。