名張市八幡の正八幡宮で1月19日、約400年前に始まったとされる伝統の「弓引き祭」があった。地区住民10人が、「鬼」と墨書された約20メートル先の的に当たるまで次々と矢を放ち、無病息災や五穀豊穣を祈った。【(左写真)狙いを定め、矢を射る参加者。(右写真)射抜かれた「鬼」の的=名張市八幡で】

 拝殿での神事後、弓を引いたのは同神社の神主役を持ち回りで務める氏子総代4人と、地区役員6人。境内の森の中に設置された、縦約50センチ、横約60センチの的を真剣なまなざしで狙った。

弓引きを体験する児童=同

 5巡目で神主役の中嶋有示さん(71)が射抜き、見守った住民たちから歓声が上がった。的中は2年連続だという中嶋さんは「地区の無事を祈りながら放った。当たってよかった」と喜んだ。

 家族で見学に訪れた薦原小2年の福森翔太君(8)は「かっこよかった。大人になったら参加してみたい」と持参した弓のおもちゃを手に目を輝かせていた。行事の後、他の見学者も弓引きを体験していた。