名張市立赤目中学校3年で兄の結城虎之介君(15)と弟の龍之介君(同)=南百合が丘=が、所属する硬式野球チーム「三重ゼッツヤング」(津市)のメンバーとしてヤングリーグ日本一を決める「グランドチャンピオン大会」に出場する。小学1年生からいつも一緒に野球をしてきた2人にとって、チームメートとして出場する最後の全国大会だ。【トレーニングに励む虎之介君(右)と龍之介君=名張市青蓮寺で】

グランドチャンピオン大会出場「悔い残らない大会に」

 2人は二卵性の双子。身長170センチの兄・虎之介君は最速131キロの直球が武器の投手。弟の龍之介君は159センチで、初球からフルスイングする思い切りの良い打撃が持ち味の三塁手だ。

 父の克尚さん(50)によると、虎之介君は実直、龍之介君はやんちゃと性格は正反対だが、「負けず嫌いなところは同じ」。テレビゲームのことではけんかをするが、野球ではアドバイスし合うパートナーだという。

小学1年生時の虎之介君(右)と龍之介君(提供)

 小学生の時は地元の軟式野球チーム・百合が丘レッドウイングスに所属。2人とも投手だったが、龍之介君は5年生の秋にひじを痛めたのを機に野手に転向した。虎之介君も6年生の秋に肩を痛めたが、先にけがを経験した龍之介君から「焦らなくていいよ、頑張れ」と励まされながら治療を続け、回復した。

 中学から硬式野球に進み、水曜と週末のチーム練習にはグラウンドまで父の送迎で片道1時間かけて通う。近くのグラウンドでのキャッチボールやトスバッティング、日課の朝晩のランニングやダッシュには2人で励んでいる。

 三重ゼッツヤングは今秋の中日本大会で優勝し、11月30日、12月1日に神奈川県平塚市などで開かれるチャンピオン大会の出場権を得た。虎之介君はエースとして4試合を投げ、控えの龍之介君は守備固めで出場。自分の失投にいら立ちそうになる虎之介君を見て、すかさず「落ち着いていこうぜ」とベンチから大きな声を出す龍之介君。チームでそれぞれの役目を果たし、切符をつかんだ。

 来春からは甲子園を目指し、虎之介君は県外の高校、龍之介君は地元の高校で野球を続ける予定。2人は「優勝目指し、絶対に悔いの残らない大会にしたい」と口をそろえた。

2019年11月23日付 760号 2面から

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