身近な地域を記者が実際に歩いて巡る「てくてく歩記」。いよいよ、朝晩の冷え込みが厳しい季節になりました。今回は、伊賀市北部に位置する2つの集落、丸柱と諏訪を巡る約10キロを歩きました。(取材・山岡博輝)【写真1枚目=諏訪の集落を西方から一望】

 「伊賀焼の里」として知られる丸柱へは、伊賀鉄道上野市駅からの路線バスが着く市阿山支所前から行政バスが運行されており、諏訪へは上野市駅からの路線バスで行くことができます。11月7日午前9時半、丸柱の諏訪神社前をスタートしました。

丸柱・諏訪神社の伊賀焼狛犬

 最初に神社を訪問。国道端には石の狛犬がいますが、拝殿の奥には伊賀焼の狛犬=写真円内=が1対鎮座。道中の無事を祈り、国道422号の北側を並行する道を西へと進みます。「製陶所」や「窯」の看板があちこちにあり、まきを積んだ家もたくさんありました。

緑の丘が目を引く徳王寺

 晴れた田園地帯を抜け、集落西端にある「右うへのなら」と記された道標の石柱に従い、国道を渡って広域農道を南へ。ところどころ勾配がきつく、大型車や飛ばし気味の他府県ナンバーの車も多かったため、前後に気を付けながら歩きました。道路脇からは川のような水音が聞こえるものの、そこに下りる道は見当たりません。

落葉が始まっていた広域農道の脇道

 ふと道端に、動物の茶色の毛が落ちていました。鹿かキツネでしょうか。急坂を下ると諏訪の集落が見えてきました。参道脇の「夫婦大杉」が象徴的な、先ほどと同じ名前の諏訪神社に立ち寄り、「平不動尊 笹ヶ岳、雨乞岩入口」の看板に沿って西へ進みます。

道端の斜面に並んだカラフルな木の実

 同じように山間にある集落ですが、さきほどまでいた丸柱は山までの距離が遠く、諏訪は山が近くに迫っているような感覚。民家の軒先にあるピラカンサの赤い実が秋の訪れを告げています。西高倉からの広い道に出て、来た方向へ戻り、払子川を渡ったら国道をくぐります。畑ではハボタンが葉を伸ばし始めていました。

諏訪の諏訪神社にある夫婦大杉

 再び川を渡って「案山子畑(かかしばた)」という名のバス停を過ぎ、後出バス停付近のT字路を北に折れます。坂を上り始めると、肩に何かがボトッと落ちる感触。おそらく大きいドングリだったと思います。しばらく上ると、山間にこつぜんと旧丸柱小学校の校舎が現れました。2014年度で閉校しましたが、当時の在校生のメッセージを入れた閉校記念碑や、児童が作ったトーテムポールは変わらず残っていました。

旧丸柱小にある閉校記念碑

 あとは丸柱まで下るだけ。以前は学校があったからか、山の中の道でも歩道のスペースが取ってあります。ふと、路上を動く何かが目に入りました。スズメバチが1匹、なぜか飛ばずにブンブンと羽音を立てながら、歩いて道を横断していたので、立ち止まってやり過ごしました。

 川沿いに丸柱の集落を東端まで歩いて川を渡り、午後0時45分ごろにスタート地点へ戻ってきました。歩数計は1万5009歩でした。これからは紅葉の時期を迎えます。皆さんの身近に意外な紅葉スポットがないか、ぜひ歩いて探してみてください。