「年末の舞台で3人そろって歌えるなんて全く想像もしていなかったことで、すごいなと。今から楽しみです」。名張市つつじが丘南1番町の卯津江賢さん(50)、加奈さん(48)夫妻と長女の佳華さん(10)の家族3人が混声合唱団「名張第九を歌う会」(松岡寿夫代表)のメンバーに加入、12月15日に同市松崎町のadsホールで開かれる「市民コンサート第九」に向けて練習の日々を過ごしている。【自宅で練習する(左から)加奈さん、佳華さん、卯津江さん=名張市つつじが丘南1で】

 昨年末のコンサートでソリストを担当した声楽家の久保田道子さんと加奈さんが友人だったことが縁で、家族で鑑賞。卯津江さんは「歳を取ってからの趣味として歌うのもいい」と思い、学校では音楽が好きという佳華さんも「この舞台で歌ってみたい」と感じたそう。

 今年6月、同合唱団が開いた体験会にそろって参加、楽しそうな練習風景を見てその場で入団したという。

 「第九」はベートーベンが作曲した大曲で、音域も非常に広く難曲の一つと言われている。本番では原語のドイツ語で、しかも暗譜で歌う。毎週土曜午後7時半から2時間の定期練習の他に、新人を対象にした特別練習もあり、熱心に参加している。

 バス担当の卯津江さんは、通勤する車内でCDを何度も聞き、ソプラノ担当の加奈さんと佳華さんは、習い事の送迎の車内で練習している。加奈さんは「休日には家で、互いに鼻歌程度で歌っています。夫はキーボードで音取りをしていますが、音を外すと娘から厳しいチェックが」と笑う。

 佳華さんは夏休みの読書感想文に「ベートーベンの伝記」をまとめるなど、すっかり第九に魅せられた。加奈さんは「家族共通の話題ができ、親子の会話が増えた気がします」とニッコリ。

 本番に向けて、「うまく歌えるかは未知数ですが、正装で歌うのが憧れでした」(卯津江さん)、「暗譜で歌えるのか非常に不安ですが、家族にとって特別な舞台になりそうです」(加奈さん)、「不安よりわくわく感が大きい」(佳華さん)と抱負を語った。

2019年9月28日付 756号4面から