「第19回全国障害者スポーツ大会(いきいき茨城ゆめ大会2019)」に、音の鳴る球を転がして打ち合う卓球「サウンドテーブルテニス(STT)」の種目で名張市瀬古口の鍼灸マッサージ師、冨永明美さん(49)が初出場する。試合で勝ち負けを競う楽しさに魅了され、今年3月の県大会で優勝、全国への切符を手にした。【練習に打ち込む冨永さん=名張市丸之内で】

STT・冨永さん

 生まれながら全盲で、子どものころから体を動かすのが好きだった。県立盲学校では短距離走、結婚翌年の26歳からはマラソンに取り組み、今も週3回、夫や市内の伴走ボランティアとともにトレーニングを積んでいる。

 4年ほど前、市総合福祉センターふれあい(同市丸之内)に専用卓球台が導入されたのを機に、知人の勧めでSTTを始め、技を磨いてきた。

 STTは、小さな金属の粒が入ったピンポン球をラバーの無いラケットで打って転がし、卓球台とネットの隙間をくぐらせて打ち合う。アイマスクを着用し、音を頼りに球の位置を把握しなければならないが、球を打つ音が明確に出ないと反則になり、強く打って球が跳ねるとネットに引っかかってしまうそうだ。

 同種目は10月12日から日立市で始まる。冨永さんは「STTは繊細な力加減で球をラケットの中心部で打ち返すことが重要。全国レベルの試合では相手との駆け引きが鍵になるので、しっかり集中し、優勝を目指して勝ち上がりたい」と意気込みを話した。

大会に出場する冨永さん(左)と高磯さん=名張市役所で

卓球・高磯さん

 同大会の卓球競技には、右腕に障害がある名張市職員の高礒泰久さん(27)も同様の障害のある人の区分で初出場する。

 市内のチームで練習を積む高磯さんは、「卓球を通じて人とのつながりが広がっている。大会では普段通り落ち着いてプレーしたい」と語った。