秋なのに春と間違えたのかな―。名張市下比奈知の奥西勲さん(77)方に植えられた高さ約3メートルの桜が満開だ。春より数は少ないが、季節外れの開花に近くの住民たちの間で話題になっている。【自宅で咲いた季節外れの桜を眺める奥西さん夫妻=名張市下比奈知で】

 「桜、咲いてるよ」。9月26日朝、家の前を通りかかった友人が妻の恵美子さん(72)に驚いた様子で伝えた。「小彼岸」と呼ばれる品種で、花はかれんな淡いピンク色。例年は3月末ごろ開花するという。
 
 桜は10年ほど前、友人たちと訪れた長野県伊那市にある名所の高遠城址公園で苗木を購入し、庭先に植えた。秋に咲くのは初めてで、「暑い夏を耐え忍んで咲いたのか。青空に映えて奇麗だな」と喜ぶ奥西さんに、恵美子さんは「28日のあなたの誕生日祝いかしら」と笑顔を向けた。

 日本樹木医会三重県支部の樹木医、広瀬信三さん=名張市緑が丘西=は「台風などで葉が落ちたことが影響し、この時期に咲いたのでは」と推測した。