伊賀に窯を構えて10年余り、独自の世界観を表したオブジェや黒土器、織部などを創作している伊賀市岡田の陶芸家、寺元篤さん(44)の伊賀地域での初個展が、9月21日から29日まで同市上野福居町のギャラリー「アートスペースいが」で開かれる。入場無料。【展示予定の作品を見せる寺元さん】

 大阪市出身で、20歳のころから陶芸教室で基礎を学び、知人の誘いで甲賀市信楽町の陶芸材料メーカーに就職。粘土を始め、さまざまな土の特性や調合などを学んだ他、取引先の作家や窯元からは焼物の基礎も教わった。

 仕事と並行して作陶を始めたが、特定の師がいるわけではなく、自分なりに工夫を重ね、信楽などでのイベントに出展。2008年に現在地へ転居してからは、伊賀地域でのグループ展などにも参加してきた。主なモチーフの「どくろ」には「人は必ず死を迎える。だから今を一生懸命生きよう」という思いを込めているそうだ。

見て・触れて・感じて

 今回は、どくろや人体を模したオブジェを始め、水差しやぐい飲みなど30、40点ほどを展示予定。寺元さんは「一つひとつの質感や、触れた時の動きなど、見て、触って、感じてもらえる作品展にしたい」と話していた。

 時間は午前11時から午後6時(最終日は同4時)まで。

 問い合わせは同ギャラリー(0595・22・0522)まで。

2019年9月14日付 755号 2、3面から

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