数多く育った大玉スイカの畑に、四角い容器に入ったものが―。伊賀市大滝の今森茂樹さん(64)が4年前から四角いスイカ作りに挑戦している。【専用容器で育つスイカを手にする今森さん】

 鑑賞用の四角いスイカがあるのを雑誌で知り、興味を持った。「半熟なので食べられないものでしたが、成熟させて食べてもおいしい、四角いスイカができないか」と思ったという。

 鈴鹿市で会社勤めをしていたころも、休日は伊賀に戻り、畑仕事を手伝っていた。退職後は田畑を継ぎ、農業に専念。現在は米作りの他、2千平方メートルほどの畑でヒノナや金時ニンジンなどの野菜を栽培し、昨年からはJAいがふるさとの直売所「とれたて市ひぞっこ」(伊賀市平野西町)に出荷し始めた。

 スイカは500平方メートルほどの畑で栽培。インターネットなどで情報を集めて研究しながら、鉄を溶接して枠を組み、厚さ5ミリの透明アクリル板を張った約20センチ角の専用容器を作った。容器を突き破るくらいの勢いで膨張するため、強度が必要だといい、「当初は成長したスイカが枠に食い込んで失敗し、容器内が温室状態になって全然おいしくなかった」と振り返る。

 試行錯誤の末、容器の形状を改良し、日焼けから防ぐため表面を黒い網で覆った。こうして一昨年、やっと満足のいく四角いスイカができ始め、昨年初出荷した。

 ピラミッド型のスイカや、四角いキュウリ、四角いヒョウタン作りにも挑戦しており、「スイカは丸いのが当たり前ですが、ちょっと風変わりなものを作りたい。遊び心ですね。孫は椅子代わりに座っていますが」と笑った。

2019年8月10日付753号1面から