伊賀市千貝のメロン栽培農家、西川敏光さん(86)の育苗ハウスで順調に育つ鉢植えメロンの苗。8月には大きなマスクメロンが実り、出荷される。【栽培に精を出す西川さん夫妻(左写真)と大きく育ったメロン=伊賀市千貝で】

 稲作もしている西川さんは、10万平方メートルの水田に植える苗を5棟のハウスで育てている。6年前、田植えが終わった後もハウスを有効活用できないかと、地元のJAいがふるさと阿山(同市馬場)に相談。営農指導員の今矢成一さんとともにメロン栽培の盛んな四日市や津のJAを訪問、鉢植え栽培の提案を受け、その年に始めた。

 一般的な露地栽培と違い、ハウス内での鉢植え方式は地面を耕作することなく、鉢を置くだけで栽培できる手軽さと、天候に左右されず安定的な収穫が見込める上に、品質に影響する水の管理も容易だという。

 西川さんは、2棟を使い、年間約300個を生産。6月に人工授粉させ、1日1回の水やり、施肥、芽かき作業と続き、最終的に1鉢に1個の実を育て出荷している。

 JA阿山管内では現在、約30戸の農家がメロン栽培を始めており、先駆者である西川さんの元には仲間が頻繁に集まって情報交換しているという。

家族4人で作業

 メロン栽培が終われば、秋から冬にかけてハウスでミニトマトやスナップエンドウなどの野菜を栽培しており、米作りも含めて年中、身体を休める時がないほど。妻のタミさん(86)と息子夫婦の家族4人で作業をこなしている。

 「片手間で始めましたが、甘くておいしく育ったメロンを3人の孫と2人のひ孫が楽しみにしており、作り甲斐があります」と西川さん。「もう歳だから、無理しないように」と気遣うタミさんの横で、「元気な限りメロンづくりにも精を出していきたい。いずれは美旗メロンのように、地域の特産品になれば」と笑顔で話した。

2019年7月27日付752号11面から