伊賀市が新庁舎敷地内に設置した喫煙所2か所のうち、7月から改正健康増進法の施行で「特定屋外喫煙場所」として残した1か所の出入り口が、受動喫煙防止策で本来の出入り口を封鎖したため、車いす利用者が通行できにくくなっていたことがわかった。出入り口の変更で通路になった駐車スペースのパーキングブロックが行き来を妨げていた。市は、実際に通行に困っていた車いす利用者がいたとの指摘があった同月2日のうちに、ブロックの1つを撤去した。【喫煙所そばのパーキングブロックを撤去する市職員=伊賀市四十九町で】

〝ドタバタ〟の対応

 喫煙所の場所は、新庁舎東側にある職員用駐車スペースと公用車用屋根付きガレージの間。パーキングブロックの間隔と、市が貸し出している車いすの幅は同じ60㌢だった。

 市管財課によると、たばこの煙が通行者の方に流れないよう、追加工事で出入り口などをパネルで囲ったのは6月26日。元の設置費用は約48万円で、受動喫煙対策の施工費用は30万円を要した。

 同課は「指摘があるまで気付かず、配慮が足りなかった」と説明。変更した喫煙所に出入りするには側溝のふたの上を通る必要がある。

 一方、庁舎南側の一般用駐車場近くに設けた元喫煙所は、市が1月の開庁から半年で廃止し、吸い殻入れを撤去した。屋根や柱は取り除く費用が発生するので、そのままの状態だ。元喫煙所にかかった費用は庁舎の本体工事に含まれており、概算で約160万円だったという。【設置に約160万円かかり、6か月後の7月に廃止した伊賀市新庁舎の元喫煙所=同】

 なぜ喫煙所を2か所設けたのか。「市民サービス向上の観点から」というのが市の見解だ。配慮不足の出入り口変更や設置からわずか6か月で廃止という“ドタバタ”の対応については「外構工事の段階では受動喫煙防止に関する国の詳細な基準が示されていなかった」と答えた。