名張市と伊賀市青山地区のごみ処理をする伊賀南部環境衛生組合は7月2日、伊賀市奥鹿野の焼却施設「伊賀南部クリーンセンター」で運転委託業者が排ガス濃度のデータを実際の測定値よりも低く改ざんしていたと発表した。【データ改ざんが判明した同クリーンセンター=伊賀市奥鹿野】

 焼却施設は三機工業(東京都中央区)が受注した流動床式ガス化溶融炉形式で、2009年の稼働後は子会社の三機化工建設(同)に運転を委託していた。6月に同型の焼却炉がある徳島県鳴門市から改ざんの可能性について情報提供があり、発覚した。7月1日に両社の役員が改ざんの事実を認めたという。

 組合によると、改ざんを確認したのは3月11日から6月10日までの3か月間の排ガス中に含まれる大気汚染物質5項目(窒素酸化物、塩化水素、一酸化炭素、硫黄酸化物、ばいじん)の濃度データ。委託業者が日報形式で1時間ごとの平均値を報告していた。

 委託業者が報告した改ざんデータは国が大気汚染防止法で定める排出基準値を窒素酸化物が10日、一酸化炭素が2日、それぞれ上回っていた。窒素酸化物の場合、最大377ppmの測定値が4分の1以下の90ppmに書き換えられ、国よりも厳しい組合の自主基準値より高い数値が出たときも、低く書き換えられていた。

 組合では年に1回、国の環境基準に基づき、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染などの項目で調査を伊賀市の奥鹿野、福川、伊勢路、柏尾、桐ケ丘の周辺5地区で実施。直近の調査日は今年3月8日だが、周辺環境への影響は出ていないという。

 計測機器に記録される改ざん前のデータは3月11日分までしか遡ることができず、組合が2社から改ざんの経緯や開始時期などを聞き取り、施設を稼働させながら今後も調査を続けていくとしている。