「大人の泥んこ遊びみたいで楽しい。わくわくする」。名張市美旗町池の台西の会社員、浅田満弘さん(52)と、妻でパート従業員の志津子さん(50)はオフロードバイクに夢中になり、一緒に走行練習や林道ツーリングなどに出掛けている。【練習に出掛ける浅田さん(左)と志津子さん=名張市美旗町池の台】
「非日常」楽しむ仲間増やしたい
16歳で原付、22歳で中型免許を取得した浅田さんは、キャンプツーリングに行くなどバイクとの付き合いは長い。原付免許を持っていた志津子さんは、浅田さんと訪れた展示会で大型バイク「ハーレーダビッドソンVロッド」に一目ぼれし、「これに乗りたい」と一念発起。34歳で大型免許を取得した。
「先に取られて悔しかった」という浅田さんも40歳で免許を取得し、念願の2人での初ツーリングは「心配で景色よりバックミラーばかり見ていた」と笑う。身長153センチの志津子さんは、一目ぼれしたバイクが大きすぎたため、最も小さなモデルで臨んだ。
所有するロードバイクで何度も出掛けてきたが、「もっと上手になりたい」と、今年2月にそろってオフロードバイクを購入し、技術向上のためにとオフロードに挑戦し始めた。サーキットでの走行会で200キロ超のスピードを体感している浅田さんも、基本を再確認しようと、一緒にオフロードスクールで学んだ基礎テクニックを週末に練習している。
愛車は、浅田さんが「XR250」(ホンダ)、志津子さんが「KLX125」(カワサキ)。ロードのためにと始めたつもりが「タイヤの滑る感じが面白い」(浅田さん)、「アスレチックのバイク版みたい。怖いけど、できないことができるようになっていくのが楽しい」(志津子さん)と、その魅力にすっかりはまってしまった。
会話が可能なインカム装置をヘルメットに付けているため、志津子さんのバイクに不具合があったり転倒したりしても、浅田さんがすぐ対応する。「ずっとしゃべっていて、うるさいと言われます」と笑う志津子さんだが、全面サポートにいつも感謝しているという。
2人は「バイクは暑さも寒さも肌で強く感じるが、それを差し引いても楽しい。非日常を一緒に楽しむ仲間や女性ライダーが増えるとうれしい」と期待を込めて話した。
2019年6月8日付749号1面から