県が天然記念物に指定している伊賀市西之澤のノハナショウブ群落で6月13日、観察会があった。招かれた近くの市立壬生野小3年生33人が伊賀白鳳高の生徒や地域住民らと交流した。【赤紫色のノハナショウブの花をスケッチする児童たち=伊賀市西之澤で】

 ノハナショウブはアヤメ科の多年草で、ハナショウブの原種。関係者によると、かつては周辺一帯に自生していたが、開発などによる環境悪化で数が減少したため、約30年前に一部を移植した。群落は元水田で、広さが2500平方メートルあり、約2000株を育てている。

 祖父と父の遺志を継ぎ、近隣の有志や高校生と保護活動を続けている同市川西の会社員、居附孝夫さん(47)は「雑草との区別は細く先がとがった葉の形で見分ける。うれしいときは開花したときと見にきてくれた人が『奇麗』と言ってくれたとき」などと、事前に準備した児童の質問に答えていた。

 児童らは生物資源科3年生の男子生徒4人から写真などを使って作業や成長過程などの説明を聞いた後、ノハナショウブの写生をした。森川紘君(8)は「絵を描くのを楽しみにしていた」、松井友樹君(9)は「花が揺れるので、難しい」と話しながら、鉛筆を走らせていた。