高原を彩る四季の草花―。名張市桔梗が丘1番町のアマチュア写真家、佐藤政宏さん(87)がこのほど、写真集「曽爾高原の四季‐光と風に憩う‐」を自費出版した。愛用のフィルムカメラで雄大な自然と約20年“格闘”した集大成だ。【完成した写真集を広げ、曽爾高原の魅力を語る佐藤さん=名張市桔梗が丘1番町で】

 写真集は約20㌢四方の大きさで、オールカラー160ページ。朝霧にかすむ早朝の「お亀池」や夕日を背景に銀色に輝くススキなど、曽爾村の曽爾高原で撮影した145点が収録されている。

 佐藤さんは鈴鹿市出身。大学を卒業後、銀行に就職し、30代で名張市に移り住んだ。55歳で退職後、趣味で楽しんでいたカメラを本格的に勉強。所属した写真教室の撮影会で、全国各地を旅行した。

 しかし、「遠くに行かなくても、今住んでいる名張や奈良の美しさを残しておきたい」と考え、60代後半からは地元の赤目四十八滝に通い続け、70歳の時に渓谷を彩る光と影を探求した初の写真集「赤目四十八滝の四季」を出した。

 70代後半からは、曽爾高原で「ススキの高原美」を追求。早朝に自宅を出発し、日の出から夕暮れまで高原で撮影する日々が続いた。「その日の気象条件によって、理想の雲海が出る日もあれば出ない日もある。だから毎日通うことになるんです」と笑う佐藤さん。

 撮影テーマは「光と影」。意図したように写真で表現するそうだが、「撮りたいカットやテーマを計算し、時間帯を予測して撮影しますが、偶然の出会いもあり、予期せぬ色や光が出るのも魅力」と語る。

 年齢を重ねた今では車の運転も控え、遠くの撮影に出かけることは少なくなったという。「これからのテーマは『里の風景』。古民家や棚田を見つけると、思わずシャッターを切ります」と笑った。

 写真集は2200円(税別)。名張市のブックスアルデ本店、伊賀市の岡森書店白鳳店で扱っている。

 問い合わせは佐藤さん(0595・65・0491)まで。

2019年5月25日付748号4面から