日中はすっかり汗ばむ陽気となり、夏が近づいてきたことを肌で感じます。今回は、伊賀市の花之木、長田地区に点在する十数か所のため池を巡ります。(取材・山岡博輝)【表紙写真:天神池から北池や水田地帯を望む】

 地図で見ると、花之木地区の大内から大野木、長田地区の朝屋、長田にかけては、集落の山側に数多くのため池があります。地元で農作業をしていた方に聞くと、古くから田んぼに水を供給してきたため池は、地元の人たちが維持管理を続けているとのことでした。

 5月9日、午後0時半ごろ、名阪国道大内インター付近を出発。夕立があるかもしれないという予報でしたが、なんとか持ちそうです。近くを通る広域農道は大型車も多く、横断には注意が必要です。

下池から上池に通じる小道へ

 市民センター脇を抜けて国道を渡り、山の中へ進む小道へ。この先に4つの池があるようです。最初に現れた下池では、ツツジやフジが見頃を迎え、続いて、その数倍の面積がある上池では鳥のさえずりとカエルの鳴き声が響いていました。

下池、上池、飛ヶ谷池から最奥の今池へ

 散策にちょうど良い砂利と土の道を進み、飛ヶ谷池へ。今度はウシガエルでしょうか、低く大きな声がこだましています。記者の背丈を超すほどに育ったタケノコが並ぶ道をたどり、最奥の今池へ。ここから先は道が不明瞭なため、大野木の集落へ戻ることにします。

シロツメクサが咲く大野木大池

 花壇や畑に色とりどりの花が咲き誇る集落を抜け、山側へ。小休止した願成寺の西には大野木大池があり、土手には花を求めるチョウやハチが飛び回っていました。振り返ると、階段状に続く田んぼが菅原大邊神社の参道に沿って続き、北方には伊賀上野城の天守閣が見えました。

 神社に立ち寄り、白やピンクのツツジが咲く参道を下ります。あちこちの水路で水音がするのは、田植えの時期ならではのこと。大野木から朝屋へと進み、西側の山手に池の土手が見えてきました。坂を上ると、天神池と中小の池が他に3つ。高台から水田地帯を一望すると、心地良い風が吹き抜けていきました。

 来た道へ戻り、集落を抜けて地蔵のある十字路を西側に上ると、休耕田には一面にレンゲが咲き、その先には朝屋大池など4つほどの池が隣り合って広がっています。ほとんど波紋のない深緑色の水面は、どこか厳かで幻想的でもありました。

朝屋大池の北側にある北池

 ここからの帰りは、南北に走る交通量の多い道を避けながら、さきほど眺めていた水田地帯をひたすら歩きます。遊水地の堤頂に並ぶアカツメクサの花越しに風景を撮影しようと思いましたが、雲行きも心配なので、少し急ぎ足でゴールを目指しました。

 スタートから約2時間半、道のりにして6キロほどでしたが、細かく寄り道や撮影をしながらだったため、戻ってきたのは午後3時すぎ。歩数計は1万2115歩でした。