伊賀市は5月21日、日本一の公衆トイレを掲げ計画した「上野東町ポケットパーク整備事業」の工事着工が今月下旬の予定だと発表した。同事業に対する市政への不信感から抗議看板を設置した近隣住民らは、着工後も撤去しない考え。【市が設置した完成予想図の看板(右)と住民設置の抗議看板が並ぶ公衆トイレ建設予定地=伊賀市上野東町】

 市がこの日の議員全員協議会で説明した。当初は3月定例会の閉会日の22日から9月17日の工期だったが、約2か月半延長して11月30日までに変更。供用開始はこれまで通り10月の上野天神祭に間に合わせたいとしている。

 これまで着工できなかったのは、市議会が地域の理解を得た上で執行するよう決議したのが理由だが、市は観光や帰省で大勢訪れる大型連休前の4月26日に完成予想図の看板を予定地内に設置し、連休明けに業者がボーリング調査を実施。議員からは「更に住民の不信感を招いているのでは」との指摘が出た。

 別の議員は、決議後に計4回あった市と地域住民の協議に岡本栄市長が出席したか質問。「私は行っていない。細目については担当で詰めることが大事。副市長も出席している」との答えに「市長が頭を下げないと収まりがつかないのでは」と問題解決に向け助言する一幕もあった。

 抗議看板を設置した付近住民らは、岡本市長が昨年の12月定例会で同事業の進め方について、住民自治基本条例にある地元の同意という部分を指して、「これは必ずしも地元の同意が必要という条文ではない」などと発言したことに対し、撤回を求めている。