名張署は5月15日、大雨による地滑りなどの土砂災害に備え、伊賀市瀧の危険個所を合同調査した。伊賀市の職員らも参加し、斜面に設置した地盤傾斜計などを確認した。【坊谷区長(左)から地盤傾斜計について説明を受ける近藤署長(中央)ら=伊賀市瀧で】

 参加したのは地区役員や警察、消防、行政の担当者ら12人。調査は梅雨や台風シーズンを控えた毎年この時期に実施している。

 同地区では1959年の伊勢湾台風で、集落北方に位置する山で地滑りが起こり、23万4千平方メートルを県が災害危険個所に指定した。対象エリアには現在、22世帯60人が住んでいる。

 地滑りの前兆となる微小な傾斜変動を把握するため、市から委託された同地区が山の斜面3か所に設置された傾斜計による観測を毎週続けている。データは同市青山支所に送り、地滑りの予兆が無いかなどを分析している。

 現地を案内した坊谷敏生区長は「大雨の時は心配になる。住民たちと十分用心していきたい」と話した。名張署の近藤順一署長は「日頃の情報共有、万が一の災害時には連携が大切。普段から地元の人の話を吸い上げ、対策していきたい」と話した。

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