毎月2回 朝市開催 楽しみながら活動

 名張市つつじが丘北5番町のつつじが丘市民センター前の広場で毎月第2、4日曜の午前9時45分から始まる朝市。出品される200点余りの野菜や加工品は、近くの奈垣地区で収穫された新鮮なもの。待ちわびた住民たちに、毎回飛ぶように売れていく。【新鮮な野菜、加工品が並ぶ朝市の会場で「ながき村おこしグループ」のメンバーら=名張市つつじが丘北5】

 奈垣は30戸、60人余りの小さな集落で、平均年齢は70歳を超える。朝市を主催している「ながき村おこしグループ」は、2005年に「孫に食べさせる野菜と加工品」をモットーに発足。現在70歳から92歳の女性7人が低農薬、無農薬の野菜作りなどに取り組んでいる。

 「この女性グループが元気を発信してくれています。地域のあらゆる行事で、食事の提供はもとより、スタッフや裏方として全面的に協力してもらっています」と話す同地区の竹内定計区長(70)。

 毎年、勤労感謝の日に開かれる「いも煮会」は市内から大勢の来場者でにぎわう地区の恒例行事だが、メンバーたちは昔から地元に伝わる田舎料理を手作りしてもてなしている。

 メンバーはそれぞれ耕作地を持っているが、稲作は専門業者に任せ、畑で野菜を作っている。「カボチャは竹内さん、サトイモは松島さんなど、それぞれが得意な野菜を作るように自然になってきました」と中山ツヤ子代表(83)。

 おいしい野菜作りのために講師を招き、年2回の勉強会も企画。また、余ったダイコン、キュウリ、ナスなどは漬物にする。赤飯やよもぎ餅、おかきなどの加工品も手作りし、朝市で人気だ。

 「朝市のおかげで野菜作りに精を出せるし、お客さんとの対面で『おいしかったよ』と言ってくれることで元気をもらっています」と話すメンバーたち。

 中山代表は「夏は朝4時ごろ、区長さんが畑で働いている私たちに声を掛けてくださる。地域の皆さんの協力には感謝しています。自信をもって作った野菜を多くの方に提供するという目標があるから体を動かし、元気でいられる。これからも『年寄りだから』という言い訳をせず、楽しみながら活動したい」と話した。

2019年4月20日付746号5面から

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