松尾芭蕉にゆかりがある14都県33市区町が参画し地域活性化を目指す「奥の細道紀行330年記念事業実行委員会」は4月3日、伊賀市上野東町の上野天神宮で「俳聖の火」の採火式を行った。【採火したランタンを手に持つ岡本伊賀市長(前列右)と小川大垣市長(同左)=伊賀市で】

 「奥の細道」は芭蕉が門人の川合曽良と江戸深川の芭蕉庵から東北や北陸の名所旧跡をたどり、大垣までの旅の体験をもとに、発句を交えて記した江戸中期の俳諧紀行文。旅立ちから今年で330年目にあたることから、参加自治体が連携して地域活性化を目指す。

 採火式があった上野天満宮は、芭蕉が手掛けた最初の句集「貝おほひ」を奉納した場所で、式典には同実行委員長を務める小川敏・大垣市長(岐阜県)や副委員長の岡本栄・伊賀市長らが出席。俳聖の火は11月23日まで開かれる各地のイベントやまつりに合わせてPRキャラバン隊が届ける。

 ランタンに火がともされた後、小川大垣市長は「俳聖の火を分火するこの機会にお互いの交流が更に深まれば」、岡本伊賀市長は「俳聖の火が全国を巡ることは芭蕉生誕地の人間として心躍るようだ。俳句のユネスコ登録に向けて大きな弾みになる」と話した。