四百余年の歴史を誇る伊賀市の城下町で毎年10月に催される上野天神祭のダンジリ行事を運営する上野文化美術保存会会長の八尾光祐さん(82)が、永年にわたって保存・伝承に尽力した功績で文化庁長官から表彰を受けた。【表彰状を手にする八尾さん=伊賀市四十九町で】

 八尾さんは上野三之西町の出身で、2004年に鬼行列の4町とだんじり巡行の9町で組織する同保存会の会長に就任した。「全国山・鉾・屋台保存連合会」の理事も務めている。

 上野天神祭のダンジリ行事は11年に国の重要無形民俗文化財に指定され、16年にはユネスコ無形文化遺産に登録された。八尾さんにとって思い出深いのは17年から担い手確保などで週末開催に日程を変更したことで「理解を得るのは大変だった」と振り返った。

 最もうれしかったのはユネスコへの登録で、「祭を軸に何としても伊賀へ観光客を呼び込みたい」と国内外から注目され、街が活気づくことを願っている。市役所で報告を受けた岡本栄市長は「八尾さんにしかできないことがあるので、まだゆっくりできませんよ。引き続き頑張ってください」と労った。