人生で一番大きな絵を―。なばり自動車学校(名張市西原町)の駐車場前にある幅約10メートル、縦約3メートルの白い壁面に、県立名張高校(同市東町)美術部の生徒たちが、3月中旬の完成を目指し、ポップな文字や、バイク用のヘルメットをかぶった人物などの巨大壁画を制作している。【壁画の制作を進める名張高校美術部の部員たち=名張市西原町で】

 昨夏、伊賀地域の高校の美術部が出展する「KNIT展」を訪れた同校の中島浩司専務(29)が「高校生にはこんなにエネルギーがあるのか」と感銘を受け、「壁を使って、人生で一番大きな作品を皆で作ってみませんか」と提案したのがきっかけだった。

 部員たちが普段描いているのは、約1㍍四方の50号まで。「本当にできるかな」という声も上がったが、話し合いの結果、「なかなかできることじゃない。描いてみよう」と意見がまとまり、挑戦を決めた。今春卒業する3年生7人を含む13人が、昨年12月から月2回ほどのペースで制作に励んできた。【壁画の制作を進める部員たち】

 全体のデザインは、3年の南舞香さん(18)が考案。文字を飾るスイーツやキャラクターなどのイラストは部員たちが自由に描いた。同校から用意された塗料は赤、青、黄、緑、白の5色だが、混ぜ合わせて多彩に表現した。

 この壁画は、部員たちにとって初めての共同作品。部長を務める2年の古閑雅子さん(17)は「卒業を控える3年生と一緒に活動する最後の機会。思い出が形になるのがうれしい」と絵筆に思いを託している。【壁画全体】

 制作を見守る中島専務は「生徒にとっても本校にとっても、貴重な財産になる。完成したら、多くの人に見てもらいたい」とニッコリ。完成後は照明を設置し、ライトアップもする予定だという。

2019年3月9日付743号1・2面から