医療関係者が災害などの現場での救命技術を競う「第10回愛知メディカルラリー」がこのほど愛知県豊田市であり、名張市立病院の医師や看護師、市消防本部救急救命士らで作るチーム「NABARI・E・M・S TeamSHIN~心~」が優勝した。【優勝したメンバーたち=名張市百合が丘西1で】

 大会は、十数分間の制限時間内に設定された災害や事故現場の状況を判断し、迅速かつ適格に対処できたかを採点し、順位を競う。

 チームに所属する35人のうち医師、看護師、救急救命士各2人で構成する6人が、愛知県内を中心に他県からも有力チームが参加する同大会に出場。▼夜間のプールで泳いでいた人たちが感電▼震災後のビルの地下で一酸化炭素中毒が発生――、など8つの課題に挑み、治療の優先順位の判断や、心肺蘇生、応急救護などを実施した。4つの課題で1位を取り、総合点で800満点中607点、2位に約50点差を付けて優勝を果たした。

 リーダーで市消防本部の西田勝太救急救命士(39)は「4年間の活動を経て、メンバーの基礎的な力が上がっている。誰が出ても上位が狙える」と話し、同病院の笹本浩平医師(39)は「自分の専門外のことも勉強でき、救急隊員と顔の見える関係になれる。ラリーに出ることは実際の仕事でも役に立っている」と話した。【大会で課題に挑むメンバー(名張市提供写真)】

 チームは西田さんの呼びかけで2015年に結成。

 多忙な仕事柄、週1回ほどの練習に全員がそろうことは稀で、今回も出場前に6人が一緒に練習できたのは一度きり。そんななか、チームとして11度目の大会出場で、5度目の優勝に輝いた。

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