日本三大仇討ちの一つに数えられる伊賀越鍵屋辻の決闘に関する資料を展示公開していた、伊賀市小田町の「伊賀越資料館」を3月末で休館すると伊賀市が発表した。施設の老朽化や4月以降の委託先が決まっていないこと、見学者の減少が理由で、市は観光施設としての役割が果たせなくなってきていると判断した。【休館する伊賀越資料館の外観=鍵屋の辻史跡公園で】

 伊賀越の仇討ちは1634(寛永11)年11月7日、弟の源太夫を殺された岡山藩士の渡辺数馬が、剣士で義兄の荒木又右衛門に助けを求め、待ち伏せていた鍵屋の辻で河合又五郎らを討ったとされる事件。曽我兄弟の仇討ち、赤穂浪士の討ち入りと並ぶ三大仇討ちの一つに数えられている。【錦絵などを展示した施設内部】

 資料館では荒木又右衛門自筆の起請文や仇討ち当時の遺品、錦絵などを展示していたが、見学者は2015年2250人、16年2131人、17年1617人と年々減少。市によると、施設は約90年前の木造建築で、耐震工事を含め大規模な修繕が必要な時期を迎えているという。管理業務の一部を委託していた地元住民による伊賀越史跡保存会も今年度末で退任する役員らの後任が決まらず、他の引き受け手も見つかっていない。

 市は今後について、観光施設として継続するのか、文化財として保存・活用していくのかなど総合的に検討するとしている。