伊賀市馬場の陽夫多神社(神田忠彦宮司)で2月18日、ふんどし(下帯)姿の男たちが肩を組んで押し合い、五穀豊穣や家内安全などを願う祈年祭の神事「裸々押し」が行われ、厄年の男性や氏子青年会のメンバー、スポーツ少年団の子どもら約40人が参加した。【輪になって押し合う参加者=伊賀市馬場で】〈YouTubeで動画を見る〉

 この神事は、天正年間の16世紀末に始まり、2つの地区に分かれた氏子同士が押し合ってその年の収穫の具合などを占ったと伝わっている。近年は氏子ら以外にも、地元の子どもたちや他府県からの一般参加者も加わっている。

 津地方気象台によると、18日午後8時の同市の気温は5・6度。社務所でふんどし姿に着替えた参加者たちは、午後8時になると同時に幣殿まで石段を駆け上がり、お払いを受けた。その後、拝殿で輪になって約30分間、「わっしょい、わっしょい」と声を掛けながら、片足で飛び跳ねて回った。

 参加者らはひとしきり押し終わると、「五穀豊穣で打ってくれ」「家内安全で打ってくれ」と歌って祈願し、最後には本殿に向かって礼をして締めくくった。

 地元の河合サッカースポーツ少年団の一員として参加した阿山小4年の籔中耕太郎君(9)は「年に1回しかできない貴重な体験。寒かったけど楽しかった」、初めて参加したという佐々神社(同市音羽)氏子青年会会長の奥野義生さん(41)は「裸一貫で立ち向かう、というすがすがしさがあった。近隣の神社同士、伝統行事を若い世代で互いに盛り上げていきたい」と話した。