東大寺二月堂(奈良市)の伝統行事「修二会(お水取り)」で使われるたいまつの調製行事が2月11日、名張市赤目町一ノ井の極楽寺などであり、地元住民らが樹齢110年のヒノキを山から切り出して丁寧に加工し、たいまつの形に組み上げた。【切り出したヒノキをなたで割る講員ら=名張市赤目町一ノ井で】〈YouTubeで動画を見る〉

 毎年3月12日に名張から東大寺へたいまつを運ぶ「松明(たいまつ)調進行事」は約770年の歴史があると伝わり、地元の「伊賀一ノ井松明講」の講員を中心に、市民団体「春を呼ぶ会」のメンバーや高校生らも参加している。

 この日午前8時ごろに極楽寺を出発した講員らは、南方の通称「松明山」まで30分ほどかけて歩いた。前もって選んでおいたヒノキの木の前で読経をした後、チェーンソーなどで切り倒し=写真2枚目、長さ80センチほどの丸太にして山から運び出した。境内での法要の後、なたなどの道具を使って表皮をはぎ、長さ36センチ、幅9センチ、厚さ9ミリに近づけるよう割りそろえていった。

 この日組み上げたたいまつは、調進の無事を祈願する法要(3月10日)を経て、12日の松明調進行事で東大寺へと運ばれる。同松明講の杉本陛講長(68)は「770年続く伝統の行事も、今年は平成最後になるので、気を引き締めて臨みたい」と話した。