私は故郷である伊賀で勤務できることに感謝しています。今後も故郷の方々が安全で安心して生活できるように努力していきたいと思います。

 皆さんは「テロは外国で発生するものだ」「日本であったとしても都会で発生するもので、伊賀地域では発生しない」などと思われていませんか。もし、そのような思いをお持ちでしたら、その意識を払しょくしてください。テロはいつ、どこで発生してもおかしくありません。

 最近の国際テロ情勢は、イスラム過激派が世界各国でテロを敢行するなど、依然として深刻な状況にあります。また、国外において邦人が被害者となるテロ事件の発生や、イスラム過激組織のネットワークが日本に及んでいる実態が見られるなど、日本に対するテロの脅威は現実のものとなっています。

 皆さんには、このようなテロの脅威にあることを常に意識して頂き、周囲で▼爆発物の原料となり得る化学薬品などを大量に購入する者▼駅やホテル、遊園地などの大規模集客施設に放置されている不審な荷物、などを発見した場合や「何か変」「おや?」と感じたら、警察への通報をお願いします。

 テロを未然に防止するには、警察による取り組みでは十分ではなく、関係機関・団体、事業者などが緊密に連携し推進していくことが必要です。伊賀署管内では、このような方々で構成する官民組織「テロ対策伊賀パートナーシップ」を設立し、研修会や訓練、広報活動などを実施しており、2月には「テロ対策避難訓練コンサート」と題し、コンサート中のテロ容疑事案発生を想定した避難訓練を予定しています。

 今年はG20サミット、ラグビーワールドカップなどの世界的行事が開催される上、県内においても天皇陛下の退位に伴う伊勢神宮への参拝行事が予定されており、厳しい状況が続きます。

 テロの未然防止に向けての皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

2019年1月26日付740号26面から

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