伊賀市が「上野東町ポケットパーク整備事業」として計画する公衆トイレを巡り、建設予定場所に接する民有地に住民有志が1月31日、十分な話し合いをしないで場所が決まったことに異議を唱える立看板を設置した。約7千万円に上る高額な整備費にも疑問を投げかけている。【立看板を設置する業者=伊賀市上野東町で】

 公衆トイレの予定地は市街地再開発ビル「ハイトピア伊賀」南側の空き地で、県道上野大山田線と本町通りの交差点付近にある敷地約340平方メートルの市有地。建物は鉄筋コンクリート造り平屋建てで、床面積が約60平方メートル。今夏の完成予定だったが、昨年12月の工事入札は不調に終わっている。

 2枚設置した立看板には「住民不在のまちづくり反対 住民と話し合いを」や「伊賀市の財政そんなに余裕?」などのメッセージを始め、岡本栄市長がこの問題を取り上げた一般質問の答弁で、「必ずしも地元の同意が要るわけではない」という趣旨の発言に対して撤回を求めている。

 公衆トイレ問題を受けて地元の上野西部地区住民自治協議会も今月23日、まちづくりに対する要望書を市に提出した。文書では十分な意見交換や住民の意向を尊重するよう訴えている他、設置の事前調査や市が策定を進めている第2期中心市街地活性化基本計画での位置づけなどの説明を求めた。

 看板を設置した有志の一人で、上野西部地区に住む70代男性は「まちづくりのプラン自体ができていないのに、トイレだけが先走っている。中心市街地にトイレは必要だが、あまりにも費用をかけ過ぎ。もっと議論しないと」と話し、別の70代男性は「なぜこの場所が最適なのか。ふさわしい場所が別にあるという意見も出ている。看板を通じて他の地区の人たちにも関心を持ってもらえたら」と答えた。