来年も良い年でありますように―。伊賀市丸柱の塚脇兼光さん(90)が心を込めて手作りするしめ縄が評判を呼んでいる。【しめ縄を見せる塚脇さん=伊賀市丸柱で】

 きっかけは25年ほど前。当時、総代を務めていた神社の神木が火災に遭った。幸い全焼は免れ、その後枯れないようにと、手作りのしめ縄を巻いて祈願したのが始まりだ。

 幼いころから草履作りでわらをより合わせる作業には慣れていた。当初は小さな正月しめ縄を作って親類などに贈っていたが、年を重ねるごとに出来栄えが評判に。20年ほど前からは「伊賀の里モクモク手づくりファーム」(同市西湯舟)で年末の実演販売などを手掛けるようになり、評判も更に広まったという。

 塚脇さんのしめ縄は、伊賀地域の伝統的なものをベースに、自ら考案した扇を加えたオリジナルのものまで幅広い。長さ40、50センチほどから2メートル大のものまで、稲わらを使って細かいパーツを作り置き、巧みに組み合わせて仕上げていく。作業時間も、数十分で終わるものもあれば、丸1日かけて仕上げることもある。

 塚脇さんは「ものづくりが好きで、皆が自分の作ったもので喜んでくれるのがうれしい。一生続けていきたい」と笑顔で話した。

2018年12月22日付738号2面から