名張署は10月19日、特殊詐欺被害を未然に防いだとして、百五銀行桔梗が丘支店の橋爪美樹支店長(52)と窓口担当の石野スミ子さん(55)に感謝状を贈った。【加藤署長から感謝状を手渡される橋爪支店長(左)と石野さん=名張警察署で】

 同月11日午後1時ごろ、市内の80代男性から200万円の出金手続きを依頼された際、「息子から電話が来た。携帯が使えないから折り返しはできないと言われ、弁護士に代わった」などと話したことから、対応していた石野さんが特殊詐欺ではないかと気付いたという。

 その後、課長2人が応接室で対応。大阪に住む男性の息子に電話をかけたところ、詐欺であると判明した。男性の話によると、前日の10日午後8時ごろに自宅に1度目の電話があったといい、11日の午前11時半ごろの電話では警視庁を名乗る男にも「午後5時までに東京都に現金400万円を持ってくるように」と言われたという。

 被害を未然に防いだことに関して、石野さんは「最近の詐欺の傾向も頭に入っていた。お客さまとしっかり話すことで被害を防げる」と話した。

 県内の1月から9月末までの特殊詐欺被害件数は81件(前年比69件減)、被害額は約2億9920万円(同7880万円増)。

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