名張市内各地の神社で受け継がれる獅子神楽の保存会が一堂に会するイベント「なばり獅子フェス2018」が9月29日、名張市役所で開かれた。雨のため室内での開催となったが、13の団体がそれぞれの舞を披露すると、来場者からは歓声や手拍子が起こっていた。【一ノ井春日神社獅子神楽保存会の獅子舞に見入る来場者=名張市鴻之台で】

 同イベント実行委員会によれば、市内には獅子神楽の団体が30前後あるものの、現在も神事や祭りなどで活動するのは半数程度。担い手となる若い世代が少なくなるなか、長い歴史がある獅子神楽を保存・継承し、名張の伝統文化を発信していこうと企画された。

 この日はあいにくの雨模様となり、当初は中止も検討されていたが、内外からの要望もあり、会場を市役所前広場から市役所内に移して開催することに。午後6時、集まった大勢の見物人を前に、実行委員長を務める滝之原仲出小場獅子保存会会長の山下光彦さんは「元をたどれば同じだった獅子神楽も、長い年月をかけて変わってきた。違うところや共通点を見つけてほしい。各地で行われる秋祭りにも足を運んで」と呼び掛けた。

【雌雄2体が並んだ短野獅子神楽保存会の獅子舞】

 各団体が30分ずつ舞を披露し、天狗が扇子などを手に獅子を起こしたり、2体の獅子が息の合った動きを見せたりすると、集まった人たちからは驚きの声や拍手も起こっていた。見物に訪れた同市滝之原の70代の女性は「伝統を受け継いでくれる若い人たちがいてありがたい。他の地域の獅子舞も見られて興味深かった」と話していた。