平和のメッセージが添えられた風船が、学童保育を利用する児童らと約70㌔離れた寺院とを結び付けた。夏休み中の出来事で、児童たちは思わぬ交流を喜んでいる。【三井寺から贈られたクリアファイルを掲げる児童ら=名張市薦生で】

 8月9日、名張市立薦原小学校(同市薦生)の学童保育「コモコモキッズ」(橋本はるみ支援員代表)の児童たちが、支援員の阪本道子さんらとともに同小グラウンドで風船を拾った。風船は大津市の三井寺から飛ばされたもので、短冊状のメッセージには「原爆の悲劇を繰り返してはならない」「風船に託して世界平和を祈る」などと記されていた。

 その日利用していた1年生から6年生まで計24人が1行ずつ返信を書き、同日中に同寺へ郵送。20日になって、寺のマスコットが印刷されたクリアファイルとともに、子どもたちに返事が届いた。

 同寺では1958年から毎年、広島に原爆が投下された8月6日に法要を営んでおり、90年からは平和を祈願して風船を飛ばしているという。同寺の福家俊彦執事長は「今年は約1500個飛ばした。今までも大阪や京都方面から返事が届くことはあったが、学校関係から連絡があったのは初めて」と話す。「子どもたちから『平和を考えるきっかけになった』という手紙が届き、こちらの思いを受け取ってもらえてよかった」と感慨深げ。

 薦原小4年の奥田結衣さん、3年の大森美咲さんは「遠いところから飛んできてうれしかった。平和のためにみんな仲良く助け合っていきたい」と話した。

2018年9月8日付731号3面から