伊賀流忍者博物館(伊賀市上野丸之内)で実演ショーを披露している「伊賀忍者特殊軍団阿修羅」の浮田知義さん(32)が、外務省が実施する日本ブランド発信事業に起用され、8月31日から10日間、アメリカとカナダに派遣される。アシスタントとして同軍団の小西徹さん(30)も同行する。
【ポーズを決める浮田さん(左)と小西さん(右)=伊賀市上野丸之内で】

 浮田さんは父・和貴さんの指導で5歳のころから忍術の英才教育を受け、阿修羅の一員として国内外での公演実績が豊富。今年1月のアメリカ・ニューヨークでの公演後、「もっともっと海外で公演したい」という思いから同事業に応募したところ、起用が決まった。

 これまでの海外公演はショーが中心だったのに対し、今回の派遣は講義が中心の内容。1月からは英語で講義を行うための勉強も進めてきた。

 本番での演題は「忍者の精神と神秘(Mystery and Spirit of Ninja)」。「海外の人に理解してもらうには、しゃべるだけではなく、動きも見せる必要がある」と考え、講義の一部に小西さんとのペアで動きの実演も取り入れる。武器や忍具約50点を持参する他、忍者屋敷内の隠し扉などの映像も流すという。

 浮田さんは「忍者の技を見せるだけではなく、しっかりと英語で話して説明したい。日本の観光のPRはもちろん、三重県のPRにもつなげたい」と抱負を語った。

 同事業は、日本の多様な魅力を海外に発信し、日本全体のブランド向上に資することを目的として外務省が2013年度から毎年実施、これまで各分野の専門家が派遣されてきた。昨年度は元陸上選手の為末大さんや、株式会社星野リゾート代表の星野佳路さんらが派遣された。

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