「リスタート時の対応が勝敗の鍵になる」。大嶽直人監督(49)が試合前に話していた通り、得点と失点は全てプレーが止まった直後だった。1年での1部復帰に弾みをつけたいくノ一はS世田谷に先手を取られたが、今季から磨いてきた「奪ってからの速攻」が見事にはまり、猛暑でも90分間走り負けなかった。【決勝で2得点を決めた、くノ一のFW小川(中央)(くノ一提供)】

 先制を許した場面はスローインが起点。くノ一は素早いクロスにマークの対応が遅れ、フリーで放たれたヘディングシュートがゴールポストに当たり、跳ね返りを詰められた。

 同点ゴールは得意のカウンターで、自陣での相手フリーキックをMF森仁美がカットし、前線に残っていたFW小川志保が球を受けると一気に敵陣ペナルティエリアまでドリブルで進入。前に出ていたGKの位置を見て頭上越えのシュートを決めた。【トロフィーを受け取るキャプテンの杉田(同)】

 逆転弾は後半開始2分。MF杉田亜未のコーナーキックからゴール前で競り勝った森がヘディングシュートを決めた。6分後には相手スローインの球を奪って速攻を仕掛け、杉田のスルーパスをFW竹島加奈子が左サイドにドリブルで流れ、最後は小川がセンタリングを頭で合わせた。

 駄目押しの4点目もカウンター。奪ったボールを素早く前へつなぎ、左サイドに張った森のドリブルからMF作間琴莉がダイレクトでクロスを上げ、最後は杉田が頭で合わせた。

 3得点に絡んだキャプテンの杉田は「3点以上取って勝ちたい」という決勝前の抱負通りの結果に喜び、インタビューでは「毎試合課題に向き合った結果」と、チーム一丸で勝ち取った優勝を誇らしげに振り返った。