全国高校野球選手権三重大会の1回戦8試合が7月16日、県内4会場で行われ、伊賀地区の名張は桑名を相手に先制するも、延長戦でサヨナラ負けを喫した。他に、近大高専は石薬師にコールド勝ち、桜丘と青山の連合チームは津西にコールド負けとなった。【試合後、ベンチの戻る名張の選手たち=四日市市羽津で】

 名張は初回の守備を好守でしのぐと、2回に山口陸翔君(2年)の左中間への二塁打と相手の失策で2点を先制。しかし、追加点を挙げられないまま6回に同点とされると、両チームとも我慢の展開が続き延長戦へ。左腕エース・中上竜季君(3年)が降板した11回、長打と適時打でサヨナラ負けを喫した。相手の度重なる失策に助けられるも、3回以降は安打が出なかった。

【終盤のピンチでマウンドの中上君(左)に声を掛ける捕手・前川君】

 ベンチスタートながら9回に代走で出場し、三塁手を務めた主将の殿本怜斗君(3年)は「次へ次へという攻めの気持ちで向かっていったが、後半は押されて守りに入ってしまった。最後の試合で3年生の姿勢を後輩たちに見せられたと思うので、来年こそは勝ってほしい」と話し、北森啓史監督は「失策をたくさんもらい、エンドランなどで足を使って勝負しに行ったが、打ってかえすことができなかった。中上は打たせて取るピッチングでよく投げたと思う」と振り返った。

【1回表の相手の攻撃を三者凡退に抑え、ベンチに戻る近大高専の選手たち】

 近大高専は初回から猛攻をみせ、足も絡めながら、終わってみれば21安打で石薬師を圧倒した。投げては先発・浮名貴弘君(3年)が1、2回を三者凡退に抑える安定した立ち上がりで、4、5回も継投で被安打2に抑えた。

【1回裏 2番・亀井君の適時打で先制のホームを踏む1番・白石君】

 試合後、伊藤康弘監督は「雑な野球をせず、つなぐ野球を、と言ってきた。打撃の面では大振りにならないようシャープに振っていくことを心掛けていた。1戦1戦勝ち上がりながら、大会中に強くなっていくことができれば」とコメントした。

【コールド負けを喫し、ベンチに戻る青山・桜丘の選手たち】

 青山・桜丘は、初回に相手4番に本塁打を浴びるなど3失点し、2回にも打者17人の猛攻で2けた失点と、苦しい展開が続く。2、4回は安打での出塁があったものの、得点には結びつかなかった。連合チームの久故俊太監督は「一つひとつの動きを意識するよう指導してきたが、今日はあまり良くなかった。その点が悔やまれる」と振り返った。

【2回表 5番・葛西君が中前にチーム初安打】

 投手としても2回途中から登板した中居戸悠月君(3年・青山)は「平日一緒に練習できない分、週末の合同練習や練習試合で少ない機会で声掛けを積極的にするなど工夫してきた。最後まで諦めずやることで良い雰囲気で試合に臨めた。(2回途中の登板は)エースがつぶれたら自分が行くと決まっていたが、気持ちが焦ってしまった」と話した。

※伊賀地域各チームの試合予定・結果などは、「伊賀・名張の高校野球応援ブログ」(http://blog.livedoor.jp/iganabari_baseball/)に掲載しています(速報ではありません)

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