• こんな本も購入「耳は1分でよくなる」

 伊賀市議会が2017年度分から政務活動費(政活費)の収支報告書と添付資料の一部をホームページ上で公開を始めた。市役所2階の議会図書室では前年度分も閲覧できる。

 同市議会は個人支給で議員1人当たり年24万円。17年度分では、資料購入費として本・書籍代を計上した議員9人の中で、会派「かがやき」の嶋岡壮吉議員(71)=無所属=が全員の購入冊数のほぼ半数に当たる28冊を支出した。農林業関連が中心だが、なかには「耳は1分でよくなる!薬も手術もいらない奇跡の聴力回復法」「大人の語彙力ノート」といったタイトルの本が含まれていた。

知人に聞こえにくい人

 使途について、嶋岡市議は「知人に耳の聞こえにくい人がいて、私も聞きにくい時がある。どうしたらいいのかと思ったのが購入動機で、トレーニング法を教えたこともある」「語彙力に自信がなく、勉強のために買った」と説明した。

政党機関紙の購読料 所属以外なら全てOK?

 また、資料購入費で政党機関紙の購読料を計上した議員は8人いた。いずれも支出したのは、同市議会が実質認めている所属政党以外の新聞だった。

 所属政党以外という条件なら、全てOKなのか。社会民主党が発行する「社会新報」の購読料を計上したのはともに会派「草の根運動いが市議会議員団」(18年4月解散)のメンバーだった宮崎栄樹市議(33)=無所属=と山下典子市議(56)=同=の2人、無会派の百上真奈市議(58)=日本共産党=の計3人。全員が元伊賀市議で県議会の1人会派「草の根運動いが」代表として活動する、社民党籍がある稲森稔尚県議(34)=無所属=を介して購読していた。

 「草の根運動いが」は県選挙管理委員会に届け出している政治団体で、宮崎市議と山下市議は社民党に在籍していないが、昨年3月の改選では同団体の推薦で立候補し、初当選した。宮崎市議の場合は、稲森県議の政策スタッフも務めていた。

 同じ会派名で活動していた3人の関係や購読理由について稲森県議は「緩やかな政策グループで、党を通じた関係ではない。購読は勧めたことがある」と説明。宮崎市議は「親しい間柄で政策的な連携はあるが、根っこが違う。国政や他の自治体の動きなどを知るのに購読した。別の政党機関紙分も計上している」、山下市議は「国政や社会の動きを知るのに読んでいた」とそれぞれ答えた。

 稲森県議が市議だった09年4月から15年3月までの間、同じ会派にいた同僚議員の中に社民党機関紙の購読料を政活費で計上したケースはなかった。

 他の自治体では桑名市、四日市市、伊勢市、鳥羽市、名張市などが政活費マニュアル(手引き)で所属政党の場合、機関紙などの購読料は交付対象にしないと定めている。伊賀市議会では手引きに明文化しておらず、議会事務局は「相談があれば、裁判所の判例などを示す場合もある。最終的な判断や説明責任は議員本人」と話す。

 調査研究費では、無会派の田中覚市議(59)=日本維新の会=が新聞記事の収集やスクラップなどの業務を月額2万5千円で委託した契約書に誤りがあったとし、修正報告した。契約日が3年前の日付だった。