京都食肉市場(京都市南区)の完成を祝い実施された新施設記念共進会で、伊賀牛の枝肉を出品し最優秀賞の京都市長賞に選ばれた伊賀市平野西町の森辻博文さん(43)が6月4日、地元の岡本栄市長に報告した。【伊賀牛の枝肉を出品し、京都市長賞を獲得した森辻さん=伊賀市役所で】

 新施設は今年4月に完成し、記念共進会は5月20日にあった。当日は全国から94頭の枝肉が出品され、森辻さんの枝肉495・7キロ(黒毛和種、メス)は受賞後の競りで最高額の400万3000円で落札された。

 市内で精肉店と飲食店を経営する森辻さんは、取引先だった同市炊村の肥育農家が廃業するのを機に2014年10月からその牛舎を借りて伊賀牛の生産も手掛け始めた。現在は同市荒木で新たな牛舎を建設している。

 森辻さんは「えさの配合や量を調整しながら、脂質を抑えてロースの芯が大きくなるよう育てた。これからも上質な伊賀牛を食べて頂けるよう頑張りたい」と受賞の感想と今後の抱負を話し。岡本市長は「これが伊賀牛の実績、評価になったのでは。更に生産体制を充実して頂ければ」と話した。

 市などによると、伊賀牛の肥育農家の数は伊賀・名張両市で計28戸。年間約1400頭のうち約800頭が伊賀市上之庄の伊賀食肉センターで加工している。同センターは伊賀市・名張市広域行政事務組合の解散で今年4月から伊賀市が運営しているが、来年3月での閉鎖が決まっており、高い衛生基準のもとで食肉加工され、輸出に対応できる京都食肉市場が同センターに代わる有望な施設の一つと考えているという。