名張市議会の柏元三議員(73)が名誉棄損を訴え損害賠償を求めた裁判の2審判決で、市に50万円の支払い命令が下ったことを受け、市議会は9月19日、上告受理申し立ての提出を求める議案を議員発議で提出すると決めた。市議会9月定例会採決日の22日に上程する。

この日開いた全員協議会で亀井利克市長や市総務部が裁判経過と判決内容などを説明。市側は判決を「市の請求が認められず、損害賠償を支払えとの不当なもの」とし、議会の判断を仰いだ。全協に出席した当事者の柏議員と欠席者1人を除く18人の議員からは上告すべきとする意見が大半を占め、上告を議運委に諮問、退席した柏議員を除く挙手全員で上程が決まった。
 上告すべきとした議員は「過去の最高裁の判例を覆す判決なのにその理由も述べておらず、これこそ違法だ」「議会の決定事項まで踏み込む、行き過ぎた判決で不当。議会の秩序も保たれないし、これが許されれば全国の議会へも申し訳が立たない」と発言。一方で「最高裁は憲法解釈の問題を扱う場所だ。棄却される可能性もある」と上告すべきでないとする意見もあった。
 議運委終了後、取材に応じた柏議員は「議会の自立権に立ち入った画期的な裁判になっている。基本的人権まで侵害していいとはなっていない。主文はひっくりかえらないと思う」、細矢議長は「裁判でこれまでにない判断をしており、議会運営上の基準が示されていない。勝ち負けに関係なく、基準を示してもらわなければ地方議会が成り立たなくなる」と述べた。