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 400年の歴史を誇る国重要無形民俗文化財で昨年12月にユネスコの無形文化遺産に登録された「上野天神祭のダンジリ行事」の運営経費の一部について、伊賀市内の関係団体でつくる同祭地域振興実行委員会(委員長=岡本栄市長)は8月21日、インターネットで多数の人から出資を募るクラウドファンディングの募集を開始したと発表した。【昨年実施された「足揃えの儀」の様子=伊賀市上野東町で】

 ダンジリ行事は今年から週末開催に変更し、10月20日が宵山、21日が「足揃えの儀」と宵山、22日がダンジリの巡行日に決まっている。ユネスコの登録によって来客者数の大幅増加を見込んでいる実行委は「安全対策などに要する費用増加は避けられない問題」とし、クラウドファンディングの活用を決めた。
 募集期間は10月19日までの60日間で、目標金額は100万円。集まった資金は警備や清掃費に充てる計画。出資額は1口3000円から10万円で、協力者には金額に応じて特別観覧席への招待や、地元銘菓「かたやき」や伊賀酒、伊賀米コシヒカリ、伊賀牛高級ロース肉を贈る。期間内に目標金額に達しない場合は支援金を返還する。
 実行委によると、見物客の人数はダンジリの巡行が雨で中止になった昨年が約5万6000人、週末と重なった一昨年は3日間で約16万人が訪れた。警備や清掃費はダンジリ行事を運営する上野文化美術保存会や上野商工会議所、伊賀上野観光協会、市内の商店会や加盟組合で作る伊賀上野商店会連合会で負担し、昨年は警備員延べ74人の経費とごみ6720キロの処理に約200万円かかったという。
 クラウドファンディングの情報は「READYFOR」(東京都)のサイトに掲載している。URLはhttps://readyfor.jp/projects/tenjin
 問い合わせは同実行委(事務局・上野商議所=0595・21・0527)へ。
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