伊賀市内の特別養護老人ホームが入所者32人のベッドにナースコールを設置していなかったなどとして、市から高齢者虐待防止法に基づく虐待行為の認定を受けていたことが7月21日、分かった。市によると、昨年度にも別の施設が同じケースで虐待の認定を受けたという。

 虐待行為が認定されたのは、同市西山の特別養護老人ホーム「福寿園」(定員80人)。国基準に基づく県条例の施行規則ではナースコールを1人1台設けるよう定めている。
 福祉相談調整課によると、4月に「不適切な介護をしている」などと虐待を思わせる内容の通報があったという。市は5月に2回、事実確認のために施設を調査し、ナースコールの不備を把握。入所者79人中、8人は未設置、他の24人は手が届かない位置への設置だった。
 市は6月に文書で指導し、施設側は全てのベッドにナースコールを設置。今月14日に改善計画書を提出した。取材に対し、同施設は「必要がない入所者にも必ず設置するという認識が足りなかった。入所者やご家族にご心配、ご迷惑をおかけし、申し訳ない」と話した。
 同課によると、昨年度中に受けた養介護施設従事者らによる高齢者虐待の通報は5件で、うち3件を認定した。