名張市赤目町長坂の市赤目四十八滝キャンプ場の運営を巡り、2017年度から民間団体への譲渡を検討していた市は、譲渡先との話がまとまらず、引き続き市が運営することを決めた。年度内に譲渡か廃止かの方向性を定めるという。

 キャンプ場は1993年から供用開始。木造の研修施設やテント台があり、2008年からは指定管理制度で運営を民間に委託していたが、老朽化を理由に15年度の市の事務事業の見直しで廃止対象となった。現在運営している長坂営農組合は、16年度末で指定期間を満了することから、施設の廃止や民間団体への譲渡を検討していた。
 その一方で、施設を修繕、改修すれば再利用できることや、落ち込んでいた利用者数も15年度は年間3686人と回復傾向にあったことから、市は引き続き自然体験ができる観光拠点としての活用を模索。16年夏ごろから複数の団体と、施設の譲渡について協議してきたという。
 17年度のキャンプ場の運営については、市は受け付けなどの業務を一部委託する予定。
 3月6日の市議会3月例会の一般質問では、議員から施設の運用継続を求める声もあり、市観光交流室は「市のエコツーリズムの広域的な発信を市と民間と共に進めていきたい」と話している。
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