名張市内の青蓮寺川にある青蓮寺ダムの管理開始50周年を記念した式典が11月18日開かれ、地元や流域自治体の関係者ら約15人が出席した。【湖畔にヤマザクラを植樹する亀井市長(右)ら=名張市青蓮寺で】

 午前10時から湖畔のホテルで開かれた式典で、独立行政法人水資源機構関西・吉野川支社の東出成記支社長は主催者を代表し「水資源の需要増に伴い、工業の発展や人口の増加に寄与し、流域のダム群一体となって淀川流域全体の洪水防止に努めてきた。今後も適正な維持管理をし、100年、200年と使えるよう管理していきたい」とあいさつした。

 ダムが立地する名張市の亀井利克市長は「(比奈知、室生を含めた)3つのダムの完成以来、大きな水害は起きていない。市を代表する観光スポットにもなり、発電や利水、農業用水の安定供給など、安全安心の生活を保障してくれていることに感謝申し上げたい」、青蓮寺区の上久保新次区長は地元を代表し「私たちの生活にとって重要な機能を持ち、都市近郊のダムとして多くの人が集まる場所になった。今後も地域活性化の役割にも期待している」と述べた。式典終了後には、湖畔でヤマザクラの若木の植樹も行われた。

 総貯水量2720万立方メートルの青蓮寺ダムは、堤の高さ82メートル、幅275メートルのアーチ式コンクリートダム。洪水被害の軽減、水道・農業用水の確保、発電などを目的に、1966年に本体工事に着工。69年に完成し、70年7月から管理が始まった。昨年10月の台風19号接近時まで計56回の洪水調節操作を行ってきた。

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