稲森市長の辞職勧告を決議 パワハラ認めた百条委の調査報告可決 伊賀市議会

稲森市長(左)と調査報告書を朗読する百条委の百上委員長(右)=伊賀市議会議場で

 三重県伊賀市議会の本会議は10月30日、特別調査委員会(百条委員会)が稲森稔尚市長による職員へのパワーハラスメントを認めた調査報告書を可決し、賛成多数で辞職勧告を決議した。法的拘束力はなく、稲森市長は議会終了後に「どんなに苦しくても、市民と約束した市政改革をやり遂げる思いに揺らぎはない」と辞職しない考えを示した。

 調査報告書に対する採決の後、百条委の百上真奈委員長は稲森市長が2度の証人尋問で「ハラスメント発言を一切していない」とする証言は偽証に当たるとして地方自治法違反での告発する議案を提出し、可決した。

 申立書によると、稲森市長のパワハラ発言疑いは公共施設の売買契約を巡って買受人の民間業者が特定の社員を雇用していることを理由に「信用できないから今すぐ契約を解除するように」と担当だった申立人の職員に指示した際にあったとされる。職員は2024年12月26日に市長から「やらないなら、あなたの処遇も考えますよ」「異動希望を書いてください」などの発言があったと訴え、職員の当時の上司も「私の目の前で言った」と証言していた。

 休暇を取って傍聴していた申立人の職員はパワハラ認定の調査報告書の議決を受け、「百条委の委員の皆さん、勇気を持って証言してくれた当時の上司や職員に大変感謝している」と話した。この日は、議員提案による市長ら特別職、市議、職員を対象にしたハラスメント防止条例の制定案も提出され、全会一致で可決した。

 稲森市長は議会後の記者会見で「市民や職員に多大なご心配とご迷惑をおかけし大変心苦しく思っている。今後はより丁寧な対話を心掛けたい」と話した後、百条委がパワハラを認めた調査報告書については「根拠とする事実認定には重大な誤りがあると言わざるを得ない」と批判した。

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