【助成決定書を手にする北川市長(左)と朝日田常務理事=名張市鴻之台1で】

 三重県名張市は、経済状況や家庭環境などに課題を抱える子どもらが学校や自宅以外で安心して過ごせる「子ども若者第三の居場所」を来年6月に開設する。B&G財団(東京都)による助成の決定書授与式が12月1日、市役所で開かれた。

 第三の居場所は同財団などのプロジェクトで、11月末現在で全国264か所に設置。名張市は県内5か所目となる。

 同市の第三の居場所は、市総合福祉センターふれあい(同市丸之内)3階で、愛称は「Nabaりnk(なばりんく)」に決まっている。延べ床面積902平方メートルに学習スペースや相談室、浴室、調理室などを整備。困難を抱える子どもの食事や入浴といった生活支援、学習支援など幅広いサポートを行い、多世代交流も進める。

 市内在住、在学の10代から20代が対象で、定員は50人。職員は、こども相談員ら常勤2人と非常勤4人を配置する。

 助成額は、開設費と3年分の運営費として最大9320万円。このうち、改修費に5000万円を充てる。

 式で、同財団の朝日田智昭常務理事から北川裕之市長に助成決定書が手渡された。北川市長は「さまざまな困難を抱える子どもたちを含め、全ての子どもたちが自分らしく生きることにつなげられる場所にしていきたい」とあいさつした。

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