【名張市役所=同市鴻之台1】
三重県名張市は11月20日、2026年度から5年間の中期財政計画を発表した。昨年11月時点の計画で多額の累積赤字を見込んでいた財政状況は改善しつつあるが、26年度以降は依然として毎年6億円から11億円程度の財源不足が生じる見込み。市は「更なる歳出抑制と財源確保を進める」としている。
この日の市議会全員協議会で、市が報告した。1年前の計画では、累積赤字が28年度に約51億円に達し、北海道夕張市に続く「財政再生団体」に陥る可能性を示したが、行財政改革プランの取り組み効果や大型事業の見直しなどで、28年度の累積赤字は約10億円まで圧縮。しかし、同年度時点で市の貯金に当たる「財政調整基金」の残高は枯渇し、累積赤字は30年度に約30億円(実質赤字比率17・6%)にのぼると見込んでおり、財政健全化基準を超える可能性がある。
市は、これまでの行財政改革プランに加え、公共施設の統廃合などを含む歳出削減、ふるさと納税の寄付拡大などの財源確保に向けた取り組みを加速させる。安定的な財政運営に向け、26年度以降も財政調整基金の残高を10億円以上確保することを目指している。
市職員の給料削減継続へ
また市は、職員の給料について、26年度も25年度と同様の削減率を継続する方針を示した。
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