【収穫した片平あかねを手にする今出さん夫妻=山添村片平で】
奈良県の特産品「大和野菜」の一つで、三重県伊賀地域に隣接する山添村片平だけで生産されるカブの一種「片平あかね」の即売などがあるイベント「片平あかねまつり」が、11月23日午前10時から正午まで片平五月老人憩いの家(片平公民館)で開かれる。
細長い根は伊賀地域でも生産されるヒノナに似ているが、根の中まで赤い片平あかね。10月下旬から2月上旬が収穫時期で、土や気候の影響か、片平以外で栽培しても2世代目以降は根が赤くならないという不思議な特徴がある。片平では昔から多くの家庭で自家消費用に育てており、出荷しているのは10軒前後だという。
生産農家の減少や高齢化を受け、固有の品種を守りつつ、多くの人に片平あかねの魅力を知ってもらおうと、十数年前から、生産農家らでつくるグループ「片平あかねクラブ」がイベントを開いている。当日は、片平あかねの即売、試食(いずれも無くなり次第終了)などを予定している。
「昨年は施肥の量が悪影響し、1本も収穫できなかったが、今年は葉が虫に食われた以外は良い出来」と話すのは、今出好昭さん(75)、和代さん(75)夫妻。川沿いにある畑では、9月に種をまいた数百株が順調に育ち、収穫の時を待っている。自宅では長漬けや切り漬けにして味わっているそうだ。
問い合わせは同クラブ代表の奥中さん(0743・85・0493)へ。
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